会社組織のリーダーとしても魅力があった野村監督
実は私はかつて、野村監督の話を間近で聞く機会に恵まれた。生命保険会社で支社長をしていた時に、野村監督を招いて顧客向けの講演会を主催したのである。
講演は無事終了したが、夫人との待ち合わせまで時間があったので、1時間近く会場の控え室で待ってもらうことになった。
私が大阪スタヂアム(ナンバ球場とも呼ばれていた)で見たプレイングマネージャー(選手兼任監督)だった時の野村捕手の二塁への送球が矢のようで驚いたという話をすると、それを受けていろいろな野球談義をしてくれた。
また、接遇を担当していた女性社員の質問にも丁寧に答えてくれた。控え室は良質な興奮状態に包まれた。
野村監督を送り出して控え室に戻った時、女性社員が、会社組織のリーダーとしても魅力があると語っていたことを覚えている。