長文の感想に励まされて
そんな泣き虫でいつもおたおたしている私と、正義感が強くてしっかり者の娘。連載では同じ子育て世代からの共感のお手紙はもちろん、子育ての大先輩がご自分の体験と照らし合わせて寄せてくれる長文の感想に、励まされてきました。
特に嬉しかったのは、ある女性が「将来、子どもを持ってみるのもいいんじゃないかと思えた」と書いてくれたこと。
子育てで、失敗しちゃいけない、完璧なお母さんを目指さなきゃいけないというプレッシャーが、日本の社会では強い気がします。でもそんなのは無理だし、私は最初から諦めている。むしろ自分の価値観だけで育てるのは怖いので、できるだけ周りに頼って育てられたらいいなと思っています。
単行本にまとめるにあたって、理論物理学者の佐治晴夫先生に対談をお願いしたのは、宇宙というより大きな世界から子育てを俯瞰する視点が欲しかったから。
「子どもは命の循環」「子どもは私有物ではなく、一時預かりの存在」といった、宝物のような言葉をたくさんいただきましたし、天文台で娘に月や星を見せてくださったりもしました。