もっと知りたいという好奇心がそうさせているだけ

私は「こまかすぎる解説者」と言われることに、恐縮しつつも少し恥ずかしい気もしています。とりたてて努力しているわけではなく、ただその人に興味があって、もっと知りたいという好奇心がそうさせているだけだからです。

取材ノートに、現場で出会った選手たちの練習ぶりや日々の生活の様子、監督や家族から聞いたエピソードなど、何でも綴ってきました。

「マラソンにはまぐれがない」という言葉があります。

レースを観る人にとっては、42.195キロが人生のドラマと重なり合うのかもしれません(写真提供:Photo AC)

良い結果は、完璧に練習をこなしたときにしか出ないといわれる厳しい競技。さらにレース当日の天気やコースのコンディションによっても記録の伸びが左右され、最後まで何が起きるかわからない。

それだけにレースを観る人にとっては、42.195キロが人生のドラマと重なり合うのかもしれません。