存在が至高な芸術そのもの
目力が強いにもいろいろな種類があると思うが、平手友梨奈のそれを、私は他に見たことがない。
ダンスが上手いにも技術的なことを言えばいろいろな尺度やジャンルでの評価があるのだろうが、平手友梨奈のダンスはもう平手友梨奈という独立したジャンルだというほど、唯一無二なものだと思う。
あの音楽への感度と、感情の乗せ方、魅せ方は本当にただものではない。
眼光の鋭さ、人間離れしたスタイルはもちろんのこと、仕草や身のこなし、表情全て、まばたきでさえもが表現なのだ。
とにかく画面に映ると、ぞくぞくして、体中の血が沸き立つ。そして彼女の姿、機微に釘付けになってしまう。
そして、どこを切り取っても絵になる。どんな絵画だよ、と言いたくなるほど、たたずまいや姿かたちが美しい。存在が至高な芸術そのものだ。