立春の前日、新しい春の訪れを前に邪気や鬼を祓うものとして行われてきた節分。2023年の節分の日は2月3日。年の数だけ豆を食べる…まではいかなくでも豆まき用に炒り豆を用意するご家庭も多いのでは。そんな豆が余ったときのアレンジ方法を、吉沢久子さんが紹介した記事を再配信します。

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101歳の長寿を全うした生活評論家、吉沢久子さんが日々の生活のなかで見つけた「幸せに生きる方法」「暮らしのアイデア」「簡単に作れるおいしい料理」は今の時代を生きる上でもヒントがいっぱい。エッセイ集『100歳の100の知恵』(中央公論新社)から吉沢さんの極意を1つずつ紹介します。

<100歳の100の知恵 35

『アレンジ自在、「常備菜」と「箸休め」』

節分で豆まきに使った豆は、みなさんどうしていますか?

私は醤油豆にして、再利用しています。酒と醤油と半々に混ぜて煮立てたなかに豆をジュッと漬け込むと、「即席の醤油豆」のできあがり。けっこう長持ちするので、好みで七味唐辛子を加えたり、細く切った昆布を混ぜたりして漬け込んでおくと、ちょっとした箸休めや、酒の肴に重宝します。

豆まき用の豆も、ひと手間で立派な常備菜に(イメージ写真提供:写真AC)

また、豆まき用の豆をささがきごぼうやにんじんのせん切りと一緒にゴマ油で炒め、ダシで少しゆるめた味噌で豆や野菜をからめ、砂糖、切りゴマ、一味唐辛子粉など、好みの味で練り上げたものも、常備菜として役立ちます。

冬に活躍する大根。大根の葉も捨てずに味わいます。

「大根の葉のちょいおかず」は、大根の葉を茎ごとゆでてから細かく刻み、細こま切りの油揚げとともに油でさっと炒め、醤油と塩で味つけするだけ。箸休めの一品となります。

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