あるドラマを欠かさず観ている
石井亮次さん(45)はフリーアナウンサー。2020年に20年間勤務したCBCテレビを退社した。もっとも、2013年からMCを務めているTBS系『ゴゴスマ~GOGO!Smile!~』(制作はCBC、平日午後1時55分)への出演はそのまま。一方で他局の番組にもよく登場するようになった。
忙しい日々を送っているが、昨年10月から、あるドラマを欠かさず観ているという。
(構成◎高堀冬彦 撮影◎初沢亜利)
忙しい日々を送っているが、昨年10月から、あるドラマを欠かさず観ているという。
(構成◎高堀冬彦 撮影◎初沢亜利)
――NHKの連続テレビ小説『舞いあがれ!』です。これまでは朝ドラを観る習慣がなかったんですが、録画して観ています。自分の故郷である東大阪市が舞台ですから。
東大阪市は中小企業の街で、ヒロインの岩倉舞(福原遥)の家業もねじメーカーですが、石井さんのご実家はガソリンスタンドですね。
――ええ。でも、お客さんの多くは中小企業の関係者なんです。僕自身、油のにおいのする工場には何度も行ったので身近。高校時代と大学時代に店の手伝いをしていて、灯油などを配達していましたから、お好み焼き屋「うめづ」もあの街にありそうな店なんですよ。だから、この朝ドラはムチャクチャうれしい。
それと、この朝ドラが始まった昨年10月、市から「東大阪魅力PR大使」に任命されたんです。だから余計に観ないわけにはいきません。
故郷への思いが強いんですね。
――帰巣本能なのか、年齢が上がるに連れ、強くなっています。そもそも、気づかぬままに僕にもあの街の気風が自然と身に付いていた気がするんです。
あの街の中小企業は何か頼まれたら、たとえ未経験の仕事であろうが、「とりあえず、やってみますわ」と引き受けます。ねじ工場が全く違う製品だって作る。僕も「この番組、やってみない?」と言われたら、ためらわずに「やってみます」と答えてきました。