名前を呼ばれたのは、2時間以上経ってから

1分遅れただけで車内アナウンスが流れる日本の鉄道会社と違って、病院の遅延は必然。表立っては織り込まれていないが、実質的に、かつ強制的に織り込まされている。

なのに、誰ひとりとして文句を言う患者はいない。オレを含めて。せいぜい、さっきの愚痴レベル。

そんなことをしても順番待ちの時間が短くなるわけやないし、なにより、「クレーマー患者」として己に不利益が降りかかる可能性が高いからである。

やりきれへん。

患者を「様付け」で呼び、うやうやしく接している病院もあると聞く。

なっにが「※※さま~」や。「※※さん」で十分である。

その分、患者が1分1秒でも早く受診できるようなシステムを、早う考えてくれや!

こっちはがんになって、ただでさえしんどいんや。

やれやれとためいきをついたら、我がミニミニ胃袋が「ヨウヘイさん、そろそろ何か食べさせてくれませんかな?」と訴えた。

ようやく名前が呼ばれたのは昼12時20分すぎ。整形外科診察室前に陣取ってから、2時間以上経過していた。

疲れた。