(イラスト:村本ちひろ)
運がいい人って、どんな人でしょう。億万長者で権力がある人?おとぎ話のような未来ではなく、誰もが叶えられる幸せの引き寄せ方について伝授します(構成=内山靖子 イラスト=村本ちひろ)

神様だって漠然としたお願いは困る

新しい年を迎えると、「今年こそ、運がよくなりますように」と、神様にお願いする人や願かけする人は多いのではないでしょうか。けれど、幸運はある日突然、天から降ってくるものではありません。

「あの人ばかり、なぜ運がいいんだろう?」という声もよく聞きますが、そもそも物事は、すべての人に対して同じ確率で起きるもの。ですから、生まれつき「運のいい人」や「悪い人」はいないというのが僕の持論です。

では、「運がいい人」というのは、いったいどういう人なのか。それは、自分にとって何が大切で、何が幸せなのかよくわかっている人のこと。「将来こうなりたい」という「目標」がはっきりと定まっていて、それを叶えるために、日々正しい努力を続けている人のことだと、僕は思っています。

そういう人は、タイミングはいつになるかわからなくても、目標を達成するときがいつか訪れるもの。周囲の人たちは、夢が叶った瞬間だけを見て「あの人は運がいい」と言うのです。

たとえば、僕は今、精神科医の仕事をしていますが、子どもの頃から「物書きになりたい」という目標がありました。開業医をしていた父の後を継ぐため、とりあえず医学部を卒業し医者になったものの、「いつか自分の本を出したい」という思いは捨てきれず、医師の仕事をしながらブログを書き始めたのです。