ますます私たちは貧しくなってしまう

経済がグローバル化した今、私たちはさまざまな商品を海外から輸入して使っています。そのため、日本人は不景気で収入が上がらないのに、物価高で支出が増えるという困った状況に置かれているのです。

バブル崩壊までの日本は、多くの会社の業績が成長していたので、「大きな会社に勤めていれば安泰」という意識が一般的でした。定年まで会社に勤めていたら、老後は退職金と年金だけで十分に暮らしていける、という時代です。

ところが、多くの人が知るように、バブル崩壊以降、日本で働く人の経済状況はあまり良くなっていません。それは、私たちがもらう給料水準からもうかがい知れます。

政府の調査によると、日本人の平均給与はいまだに1992年の水準を超えていません。海外と比較しても、残念ながら日本の給料が明らかに伸びていないことがわかります。

日本人の給料が上がらないからといって、生活費も変わらないということはありません。このまま日本の経済成長の停滞が続くと、ますます私たちは貧しくなってしまうのです。

この状況を少しでも緩和するには、海外の株式や投資信託などに投資をして、海外の経済成長を自分の資産に流し込むことが有効です

日本人の平均給与の推移<『元東京国税局職員が教えるお金の基本』より>
海外と比較した実質賃金指数の推移<『元東京国税局職員が教えるお金の基本』より>
POINT
各国の平均給与が長期的に伸びている一方で、日本の給与水準は低下。90年代から経済成長が頭打ちになっていることがわかります。

※本稿は、『元東京国税局職員が教えるお金の基本』(幻冬舎)の一部を再編集したものです。


元東京国税局職員が教えるお金の基本』(著:小林義崇/幻冬舎)

保険、確定申告、住宅ローン、相続、
積立投資、インデックスファンド、NISA、iDeCo
知らない間に、あなたはお金で失敗している!
国の資産を扱ってきたプロが徹底解説
いま一番安心なお金の増やし方