人を評価するのに
先入観は禁物

もしかしたら二宮尊徳は、戦争中、学校教育でもてはやされたことで、ちょっと損をしているかもしれません。なにを成し遂げた人なのか知らずに、戦前の軍国主義教育と結びつけ、イメージだけで敬遠してしまう人もいるでしょう。

人間を評価するのに先入観を抱いてはいけないと、改めて肝に銘じました。長寿時代だからこそ、「へぇ、そうだったんだ!」となにかを再発見する愉しみがあるものだと、つくづく思った次第です。

冒頭で紹介した「一円融合」についてひとこと。これは、「すべてのものは互いに働き合い、一体となって結果が出る」という思想とのことです。小田原大会では、この思想がこれからのまちづくりの理念であると捉え、テーマとして掲げたそう。そんなわけで90歳にして新たな学びの機会をいただけたことに、おおいに感謝しています。

 

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