じつは今回、型板ガラスの器を注文したのは旅先でした。

宿泊した古いお宿では洗面所に型板ガラスと丸いタイルが使われていて、重い引き戸もありました。

それを目にしたとき、震災でなくなった祖母の家の記憶がよみがえり、懐かしくなって写真を撮りました。

『想い出の昭和型板ガラス ~消えゆくレトロガラスをめぐる24の物語~』(著:吉田智子・吉田晋吾・石坂晴海/小学館)

その後、部屋でネットニュースを見ていると、昭和の型板ガラスがふたたび脚光を浴びているという記事が目に飛び込んできて、思わず検索し、型板ガラスの器を見つけました。

少し話は変わりますが、祖母と幼い頃から買いに行っていた野球カステラ屋さんも、最近ご主人の高齢化により閉店されました。

またひとつ祖母との想い出の場所がなくなり、寂しい思いでしたが、その気持ちが型板ガラスの器で少しなぐさめられました。