誰も笑わせてくれないときは
誰も笑わせてくれないときは、自分で笑わせてあげなくちゃ。 逆立ちしてみたら、それだけで楽しいんだから。
空を楽しむ
空を楽しもう
と、君が言う
ベランダに枕を並べて
空を楽しむ
青がのぞくうすい雲が
形を変えてどんどん流れていく
今の君は
今だけのもの
その切なさを思ったら
抱きしめて
泣けてきた
★掲載の詩は、詩集『神さまのいない場所で』より
動画 伊東友香・詩集「神さまのいない場所で」
『神さまのいない場所で』(著:伊東友香/中央公論新社)
そこかしこに、言葉は溢れているけれど、しっくりとは噛み合わない。
言葉にならない想いを言葉にする、
それが詩なのかもしれない。
心のまんまを書けたら、救われる気がする。
(「あとがき」より)
誰に愛されたいんだろう 自分に愛されたかった
(「自己肯定感」)
そうつぶやく著者が、自分を愛せるようになるために、胸の裡からこぼれ出た想いをそのまま綴った56篇の詩。その言葉たちは、どうでもいいことばかりの日常に、救いをもたらしてくれる。