「型落ちモデル」が安くならない理由
そもそも新品の市場ですらその状況が続いているのだから、ユーズド(およそ1980年代以降)の市場でも同じようなことがいえる。
人気モデルに関していえば、現行モデルの中古だけでなく、ひとつ前のモデルでも価格は下がらない。
ほかの消費財であれば「型落ちモデル」になるのだが、ロレックスの場合は必ずしも安くはならないのだ。
場合によっては、プレミアが付いて売られているということも十分ありうるのが、ロレックスの事情である。
新品が手に入らないという状況が、新品に近いユーズドの相場を押し上げる。
さらにモデルチェンジ前には、「もう手に入らなくなる」という心理で、最終モデルへの注目が盛り上がるのである。
※本稿は、『ロレックスが買えない。』(CCCメディアハウス)の一部を再編集したものです。
『ロレックスが買えない。』(著:並木浩一/CCCメディアハウス)
男にとって人気ブランドの超定番といえば「ロレックス」。2023年のいま、ほぼすべての人気モデルが店頭から消えた。いったい、どこに消えたのか。その背景とはいったい? そして、お目当てのロレックスを購入したい人々にとって、納得できる代案は? ロレックスを買いたい人、買えない人。いまのところ買う機会はないが関心のある人――にとって必読の書です。