瀬名さんの「はかりごと」は夢想とは言えない?
以上を読んでみて、いかがでしょう?
ドラマの中で瀬名さんが想い描いたこと。それは網野先生のいう「無縁」の空間を、権力者が積極的に擁護し、拡大していこう、と呼びかけたものと考えられないでしょうか。
戦国大名は180度姿勢を転換して、自由で平和な日本を創出する。戦いはもうたくさんだ、みんなで生きる喜びを謳歌しよう。
網野先生の学説が正しいならば、瀬名さんの「はかりごと」はけっして夢想ではなく、かつて中世人が獲得していた成果に根ざした、実現可能な選択肢だったと捉えられそうです。