みんな「自分」がいちばん大切

それこそ、色恋沙汰が原因の死傷事件は、フィクションの世界でも現実でも数えきれないほど発生しています。

いわゆる「痴情のもつれ」というやつです。

誰もが「つねに自分は最高の待遇で扱われるべき」だと妄想しています(写真提供:Photo AC)

大好きだった相手のことを殺したくなるほど憎くなってしまう―あるいは、先ほどの例のように自分の存在をこの世から消してしまいたくなる。

他殺も自殺も人を殺(あや)めていることに変わりはなく、その対象が相手か自分か、それだけの違いです。

なにかに失敗したり、恋人と別れたり、自分の想定、つまり妄想とは異なる方向に事が運ぶからこそ、人は怒りや悲しみといった感情を抱くわけです。