和田先生「遅咲きであればあるほど、幸せを強く感じる」(写真はイメージ。写真提供:Photo AC)
人生100年時代、平均寿命も毎年上がり続けるなか、老後資金の枯渇問題、健康や認知症といった老いへの恐怖など、不安を抱えている方は老若男女問わず、多くいらっしゃることでしょう。そんななか、老年医学を専門とする精神科医・和田秀樹先生は、自身の体験をもとに、65歳を過ぎても幸せが続く鉄則を発信しています。和田先生「遅咲きであればあるほど、幸せを強く感じる」と言っていて――。

会社を卒業したら考えること

地位があるなしにかかわらず、会社勤めしているほとんどの人には必ず定年があります。

会社勤めをしているときに、自分が望んでいた地位が得られなかったとしても、この会社の一員であるというアイデンティティーをもっていれば、それなりの充足感や幸せを感じ取ることができると思います。

ところが、大切なので何度でも言いますが、いよいよ会社員を卒業したときに、愛せるパートナーがいるのか、もしくはこれをやっていると幸せと思えるものや時間があるのかどうかが、その後の人生の幸福度を決めるのです。

毎日でなくても、週に一度でもお酒を酌み交わしたり、将棋や麻雀をしたりする友人でもいいでしょう。

とくに若いうちから会社の社長や役員を目指し、一直線に歩んできた人は要注意です。