やはり大河ドラマが描くべきではない
では、歴史資料に求められるのは何か? それは「確からしさ」です。
その史料はどれくらい信頼できるものなのか。
たとえば同時代のものと、100年後に書かれたものを比べた場合、変な要素が混じっていないのは同時代のものであることが多い。
また、事件の近くで収集された情報と、遠い地域に聞こえてきた情報。この場合、近くの情報の方が変な要素が混じっている可能性が低いのも事実です。
こういうことを総合的に考えて、一つ一つの史実は組み立てられています。
以上を踏まえて考えてみると「徳川家康が、本能寺にいる織田信長を狙う」というのは、相当な確率で史実に反しています。
そのうえで、僭越ながらあくまでぼくの意見を記すなら、やはり「時代劇の王道をいく『大河ドラマ』が描くべきではないストーリー」だと感じてしまいます。