歓喜の渦に包まれたエンゼルス

大谷と面談した7球団のGMの一人は、彼の真摯な態度に感銘を受けたという。

「大谷はとてつもなく真剣だった。それと同時に、こちらへの敬意をしっかりとあらわしていたし、自信にも満ち溢れていた。メジャーでやっていけると確信しているのが伝わってきたし、メジャーのレベルで求められるものを持つ選手として渡米してきたことを理解していたんだろう。ベストを尽くすためなら、どんなことでもするという姿勢がはっきりと見てとれた」

エンゼルスのプレゼンテーションが飛び抜けて優秀だったのか? それはわからないが、天賦の才を持つ大谷は、投手として先発ローテーションでも、打者としてラインナップでも間違いなく活躍するという代理人の言葉を受け、球団側は結果が出るまで気が気ではなかったことだろう。

どの球団も、石にかじりついてでも大谷を獲得するべく奮闘した(写真はイメージ。写真提供:Photo AC)

 

そして大谷の代理人であるクリエイティヴ・アーティスツ・エージェンシーのネズ・バレロが12月9日に発表した声明で、エンゼルスの事務局は歓喜の渦に包まれた。

「細部まで徹底的に検討した結果、今朝、大谷翔平はロサンゼルス・エンゼルスと契約することを決断しました。多くの球団がプレゼンテーションに多くの時間と労力を割いてくださったことに、大谷は恐縮と喜びを感じ、皆さんのプロ意識に心から感謝しているということです。最終的に彼はエンゼルスに強いつながりを感じ、この球団であればメジャーリーグでさらに向上してくことができると確信を持ちました」