「受け身の親」と「拒む親」

3.「受け身の親」
放任主義で、不安をかき立てられるようなことには一切かかわらない。有害性は低いが、独自の弊害をおよぼす。支配的な相手には一も二もなく従い、虐待やネグレクトもみてみぬふりをする。問題を避けたり黙認したりすることで切り抜けているのだ。

 

4.「拒む親」
そもそもなぜ家庭を持ったのかと思うような行動をする。精神的な親密さをよしとせず、子どもにわずらわされるのを露骨にいやがる。他者の欲求への耐性はほぼ皆無。彼らにとっての交流とは、命令し、怒鳴りつけ、距離を置くことだ。多少おだやかなタイプであれば、家族ごっこはするかもしれないが、あくまでも表面的だ。もっぱら自分の殻にこもって好きなことをしたがる。

そして、これら4つのタイプが混ざっている親もいる。通常ほとんどの親がどれか1つのタイプにおさまるが、ある種のストレスにさらされると、ちがうタイプにみられる行動をする親もいる。

そして、いずれのタイプにも共通する特徴があるのもおわかりだろうか。

彼らはみな、子どもが安心感を抱ける関係を維持できないのだ。もちろん、タイプごとに欠けている点はちがう。

 

※本稿は、『親といるとなぜ苦しいのか』(東洋経済新報社)の一部を再編集したものです。


親といるとなぜか苦しい――「親という呪い」から自由になる方法』(著:リンジー・C・ギブソン、監修:岡田尊司、翻訳:岩田佳代子/東洋経済新報社)

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「親のために努力し続けて、しんどい――そんな自分に気づき、涙が止まりません」
「共感できることがありすぎて、すべてのページにマーカーを引きたい」
「未熟な親のもとで育ち、自分を大切にする方法を知らなかった私のために書かれた本」
「これほど人生が変わる本はなかった!」

見た目は大人だが、精神年齢は子どものままの親が子どもを苦しめる。
愛したいのに愛せない親を持つ人が「心の重荷」を降ろす方法