Q:夜中に何度も目が覚めてしまいます……
A:夜、寝ている途中で数回目が覚めるタイプの不眠を「中途覚醒」といいます。中途覚醒は若い人には少なく、中年以降に多くみられるようになります。
特に高齢者は加齢の影響で生理的に眠りが浅く、睡眠を持続しにくくなるため、中途覚醒が起こりやすくなりますし、睡眠時間帯に関わる体内時計のリズムが前進する傾向にあるため早朝覚醒も増えてきます。
ひどい場合は1時間おきに目が覚めることもあり、非常に苦痛をしいられます。しかも、途中で目が覚めて再び眠りにつくまでに30分以上時間がかかる「再入眠困難」をともなう人もいて、こうなると余計に睡眠時間が削られて日中の活動にも大きく影響してしまいます。
中途覚醒は何らかの要因によって睡眠が分断されているため、それを探ることが肝心です。例えば、パートナーの歯ぎしりやいびきがうるさいとか、家の内外の騒音、明るさといった環境的な要素のほか、飲酒などの生活習慣が影響していることもあります。
リラックスするためや寝つきをよくするために、お酒を飲む習慣がある人は多いでしょう。しかし、アルコールは飲む量にもよりますが、4時間ほどで半分以上代謝されてからだから抜けてしまうため、途中で目が覚め、夜間後半の眠りが浅くなる原因になります。眠るための飲酒がかえって睡眠を妨げる結果になっているのです。