中医学的 立冬の旬のもの
・旬の食材1 黒豆
黒豆は、冬に弱りがちな腎を元気にし、血流を良くするのみならず、足りない血(けつ)(注)を補ってくれます。貧血・老化防止・疲労改善・肩こりや生理痛などの痛みに効果があり、養生的にとても良い食材です。
おすすめは、そのまま黒豆をコトコト煮て塩だけで軽く味つけをした、シンプルな黒豆スープ。素朴な滋味深い味で美味しいですよ。炒り黒豆をポリポリ食べてもいいですし、黒豆粥や黒豆茶もいいですね。甘く煮たいときは、はちみつや黒糖を使い、できるだけ身体への負担を減らしましょう。
(注)中医学において「血」は、身体に栄養と潤いを運び、メンタルの安定にも作用する液体です。
・旬の食材2 エビ
身体を温める力が強いエビは、とくに冷え性の人や体力がないと感じている人におすすめです。腎を強くしてくれますので、下半身の冷え・すぐに座りたくなる・頻尿・冷えによる更年期症状にも。ただし、のぼせや肌の炎症がある人は温めすぎると良くないので、避けるようにしてください。
・旬の食材3 生姜
生姜には寒気などの冷えを散らす効能があります。ゾクっと寒気がするような風邪の初期には、生姜をすってお湯に入れ、はちみつや黒砂糖を加えた生姜湯を飲みましょう。ただし、喉の痛みがある場合は避けること。痛みは炎症なので、温めると悪化する可能性もあります。
また、冷え性の人は「乾姜(かんきょう)」といって、生姜をスライスして乾燥させたものを摂るといいですね。9〜11月に穫れる新生姜は、甘酢漬けのイメージが強いですが、昆布と醤油で炊き込みご飯にすると、香りと辛味が引き立っておすすめです。
※本稿は、『二十四節気の暦使い暮らし - かんぽう歳時記』(ワニブックス)の一部を再編集したものです。
『二十四節気の暦使い暮らし - かんぽう歳時記』(著:櫻井大典・土居香桜里/ワニブックス)
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