総務省統計局によれば、2022年時点で、日本の65歳以上の高齢者の人口割合は、総人口の約3割におよぶそうです。そんな超高齢化の時代に、「高齢者がいきいきと暮らすことで、ニッポンの経済も社会も元気になります」と言うのは、精神科医の和田秀樹先生。今回は和田先生と世界最高齢プログラマーの若宮正子さんの対談のようすをお届けします。若宮さんは、「高齢者だから消極的ってことはあり得ないと思う」と言っていて――。
いまの高齢者はアクティブで長生きすることに前向き
和田 これは自慢というわけではなくて、2022年の年間ベストセラー第1位は、私の『80歳の壁』(累計60万部超)だったんです。
嫌なことを我慢せず、好きなことだけして、「80歳の壁」を越えようよ、という内容なんですが、これが売れた理由は、やっぱりそれだけ高齢者の人たちが、もっと元気になるためにいろんな知識を得たい、という表れだと思うんですよ。
とにかく、いまの高齢者はアクティブで長生きすることに前向きなんです。
若宮 高齢者だから消極的ってことはあり得ないと思います。本当にみなさん元気で行動的です。
和田 それなのに、高齢者が交通事故を起こすだけで、「免許を取り上げろ」なんて必要以上に騒ぐんです。高齢者ばかりを攻撃する社会に未来はありませんよ。