7月14日、猛暑と荒天のなか、大相撲名古屋場所が、愛知県体育館(ドルフィンズアリーナ)で始まった。中日を終え、この後はどんな展開になるのか?『婦人公論』愛読者で相撲をこよなく愛する「しろぼしマーサ」が今場所もテレビ観戦記を綴ります。

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横綱・照ノ富士が8連勝

大相撲名古屋場所は中日8日目を終え、横綱・照ノ富士が豪快な強さと対戦相手を考えた聡明な取り口を見せて8連勝で独走している。2場所連続途中休場、稽古不足のせいか初日に落ちていた胸の筋肉への心配も何処へやら。仕切り中の真っ赤な仁王顔も復活しての連日の横綱相撲だ。8日目は、照ノ富士よりも体重が14キロ重く、身長が2cm高い前頭5枚目・湘南乃海を押し出した。照ノ富士が目標とする10回目の優勝と名古屋場所での初優勝を実現してほしい。

まだ8日目なので他の力士の奮闘も期待したい。

2敗で追うのは、大関・琴櫻、前頭10枚目・正代、前頭12枚目・美ノ海の3人。先場所、史上最速の初土俵から7場所で優勝した関脇・大の里は、初日から2連敗してどうなることかと思ったが5勝3敗で、前進力が戻ってきた。

8日目は大関の琴櫻、豊昇龍、貴景勝ともに勝ったが、豊昇龍は5勝3敗。カド番の貴景勝は懸命に相撲を取っているが白星につながらず3勝5敗で心配だ。もう一人心配なのが、関脇に陥落した霧島で、10勝すれば大関に戻れるのだが4勝4敗だ。霧島は初日から3連勝して強さが復活したと思ったら失速し、8日目は貴景勝に押し出された。

貴景勝と霧島は「頸椎を痛めている」と実況のアナウンサーがたびたび話している。私も子どもの頃から頸椎が悪いので、以前かかっていた整形外科の医師に、「力士と頸椎」について聞き、よくぞ相撲が取れるものだと思い、二人を応援している。

前頭7枚目・佐田の海が、かなり前のインタビューで「いつも相撲のことばかり考えているので」と話していた。私も頭の中にいつも大相撲があるので、私の診察と関係ないのに大相撲のことを聞いてしまうのだ。