釜山(プサン)などの海に面した町では、早朝の市場に行くと、採れたての生のりや昆布、わかめなどが新鮮な魚介とともに勢いよくずらりと並んでいます(『腸活のスーパーフード まるごと海藻レシピBOOK』より)
近年の研究で、脳と腸の密接な関係「脳腸相関」が解明されるなど、腸への関心は高まるばかりです。消化器専門医である江田先生いわく、海藻は腸内細菌に優れた影響を与え、健康効果につながるとのこと。そこで、料理家の井澤さんによる、さまざまな海藻をまるごと使えるレシピ本『腸活のスーパーフード まるごと海藻レシピBOOK』より、一部抜粋してご紹介します。今回は、井澤さんが語る海藻の魅力について。その土地ならではの海藻があるそうで――

井澤さんが好きな海藻の話

みなさんは、海藻についてどのくらい知っていますか? なんとなく体にいい食材だと思っているくらいでしょうか。

海藻はたんぱく質、ミネラル、ビタミン、食物繊維が豊富で、腸をお掃除してくれるほうきのような存在。

腸が整うとセロトニンが増え、やる気がみなぎり、皮膚や肌色、思考にも表れます。中医学では、海藻類などの黒い食材は「腎(じん)」を強くするといわれ、老化防止に必要な食べ物。

足腰が弱くなる、耳が遠くなる、白髪が増えるなどは腎の衰えと捉え、黒い食材がケアします。

そもそも人の体は食べたものでできていて、食べたものが明日の自分を作る。毎日の食事は、未来の健やかな日々のための大切な土台になります。

『腸活のスーパーフード まるごと海藻レシピBOOK』(著:井澤 由美子、医学監修:江田 証/家の光協会)