俳優業をしながら、30年以上にわたり様々なボランティア活動をしてきた東ちづる。彼女は極めて個性的なパフォーマー集団「まぜこぜ一座」の座長でもある。団員の多くは障害のある、社会的には「マイノリティ」と言われる人々だ。しかし彼らは明るくニュートラルに障害や社会と向き合い、見事な舞台を作り続けてきた。今回、彼らが世に問うのは映画! 『まぜこぜ一座殺人事件~まつりのあとのあとのまつり』について、東ちづるとマメ山田、今大ブレイク中の『八方不美人』メンバーでもあるエスムラルダと、同メンバ―、ドリアン・ロロブリジーダが集合。この映画について大いに語った!
(聞き手・構成◎さかもと未明 撮影◎本社 奥西義和)
(聞き手・構成◎さかもと未明 撮影◎本社 奥西義和)
障害のあるパフォーマーの活躍
東 私たちが「まぜこぜ一座」を旗揚げしたのは2017年。日本では海外とは違って障害のあるパフォーマーの活躍する場が少ないので、それを変えたかったんです。 障害のある団員で構成される一座が、見世物小屋をイメージした舞台をするということで話題になり、記者会見は大入り満員。内心「明日からすごーい!」と。でも、それを放送してくれた媒体はゼロ!
――ええ? なぜでしょう?
東 なぜなんでしょうかねえ。取材された放送もありましたが、マメさん(日本一小さい俳優・手品師)や車椅子・義足ユーザーやダウン症などの主要メンバー全員が映っていなくて。
ドリアン・ロロブリジーダ(以下ドリアン) そうそう。
――なぜそんなことが起きるんでしょう?
東 私も知りたくてテレビ局に聞いたんです。すると「私はいいんですが、代理店さんが」とか、代理店は「スポンサーさんが…」、スポンサーは「視聴者さんが…」、と言い訳。「それじゃダメじゃん」と思ってこの映画を作りました!