イメージ(写真提供◎Photo AC)
身近な人に看護・介護が必要になったとき、みなさんはどこに相談しますか?
病気やケガで通院した後の在宅医療の支援であれば、病院の「医療連携室」などの窓口へ。認知症で要介護認定されれば「地域包括支援センター」へ。……基本的には主治医からの紹介先や案内があれば、そちらに向かえばいいわけです。
ただ複数の窓口に混乱したり、そもそも主治医からの紹介先が遠かったり……複数の病状に悩むケースもあるでしょう。
総合的な相談先として、主治医の所属機関を問わず、活用できるのが「訪問看護ステーション」です。
その地域に開かれた独立した事業所である「訪問看護ステーション」に、黎明期から関わり、自ら起ち上げた「桂乃貴メンタルヘルスケア・ハートフル訪問看護ステーション中目黒」で、自分自身も看護に当たるのが渡部貴子さん。
自らの経験を元に、介護や看護で困っている読者の方への駆け込み寺:【おとなの相談室】の先生として答えてもらうのがこの連載です。
専門の「在宅看護」を主軸に、切っても切り離せないメンタルケアを含めて、質問していきます。第5回目は、「介護のよくある話:眠れない同居人」についてです。
(構成◎野辺五月)

前回「介護や看護に困ったら【おとなの相談室】4」はこちら

昼と夜のメリハリを作る

Q:同居している父を介護しています。最近、夜眠れないらしく、深夜にガサゴソ動いてしまい、困っています。

今のところ、昼夜逆転はしていない模様なのですが、どうすれば改善するでしょうか。

アドバイスをお願いします。

A:年をとると、どうしても睡眠時間が短くなります。5~6時間くらいでもおかしくないのです。けれど、本人は「寝なきゃ」と思い詰めてしまうことも多く、ベッドにいる時間は長かったりします。かえってそのことで昼夜逆転を招いてしまうことも……。

もちろん、途中でトイレに起きることが多くなったり、寝る前のカフェインを撮り過ぎたり……一度の睡眠でたっぷり寝ること自体が難しくなるのです。

更に、高齢者の場合、寝る環境(温度・音・明るさ・寝具)を整えるくらいでは改善しません。

では、何に気をつければいいか?

答えは、【日中の活動】にあります。

ポイントは昼と夜のメリハリを作る=リズムを整えること。

その為の方法をいくつかのポイントに分けてお話しますね。