薬局で買える基礎化粧品(写真提供:『私が決める、私の幸せ』より)

29歳で単身フランスへ渡り、YouTubeでフランス・ナントから日々の暮らし、家族の在り方について発信する人気のYouTuber・大畑典子さん。「何を食べるかよりも誰と時間を過ごすか」「家事を頑張りすぎない」など、フランス人のシンプルな生き方は、せわしない日々を送る日本人の心に刺さるものばかりです。そんな大畑さんが綴る最新エッセイ『私が決める、私の幸せ』より、フランス流シンプルな生活と軽やかに生きるヒントをお届けします。

日本とフランスの「食」の違い

フランスで生活を始めてみると、意外な「違い」が私を悩ませました。それは「フランスの食生活」です。

日本人が思い浮かべるフランス料理といえば、彩り豊かで芸術的な盛り付けの料理を思い描く人が多いかと思います。

実際に高級レストランでは、アペリティフから始まり、前菜、メイン料理、チーズ、デザートがフランス料理のフルコースですが、フランス人は毎日そのような料理を食べているわけではありません。

普段の家での食事は意外にも質素なのです。しかし、質素な食生活でもフランスの料理は日本食と違った大きな特徴があります。

日本食は油分が少なく、そして塩分の多い料理が特徴ですが、フランス料理は塩分が少なく、そして動物性脂肪分がとても多いのです。

例えば、スープとパンだけの簡単な夕食でも、まず、スープには多くの場合、生クリームが入っています。

そして、スープを食べ終えたあとにチーズが必ず食卓に出ます。どの家庭でも数種類のチーズが必ず冷蔵庫に常備されているのです。