四角い紙を折ってさまざまな形を生み出す日本の伝統的な遊び、おりがみ。手先を動かすことは脳にもよい影響がたくさんあるようです。紙の種類や色を選んだり、指先に集中したり、作りながら友だちと会話したり……。楽しく折ることを習慣にして、元気な脳を維持しましょう(撮影:本社・奥西義和)
脳も心も若返る!
今から6年前のこと。4歳の孫に「恐竜を折って」とせがまれたのがきっかけで、おりがみに熱中するようになりました。
孫が持っていた折り図(折り方の図)は、工程が多くかなり難しい。そこで、「子どもでも簡単に折れる恐竜にしよう」と、チラシ2枚で作る新しい恐竜の折り方を考案したところ、孫がとても喜んでくれたのです。
完成した恐竜を見るうちに、「おなかを突き出せばゴジラになりそうだ」「アレンジでペンギンを作ってみよう」と、次々とアイデアが湧いてくる。孫の興味はすぐにほかの遊びに移ってしまいましたが、私はおりがみにすっかりハマって、日々新しい作品作りにいそしんでいます。
おりがみは、私にさまざまな変化をもたらしてくれました。年齢を重ねると集中力が落ちやすくなりますが、折ることが楽しくて、何時間もおりがみに熱中して過ごすことがあります。同世代の人たちが苦手とする、指先を使う細かい作業も苦になりません。
次は何を折ろうか、どんな紙を使おうかと常に考えることで好奇心が広がる、これは西剛志先生に伺った「開放性」の高まりなのでしょう。おりがみグループのSNSに参加したり、本を出版したりしたことで、新たなコミュニケーションの機会が増えたのもうれしい変化です。
おりがみは誰でも楽しめる遊びですが、折り方の基本を習得すると、より創作意欲が高まります。まずは次のページからの基本の折り方をマスターしてみましょう。