私たちが外に出ると目の前でゴロンと横になり…(写真:stock.adobe.com)
時事問題から身のまわりのこと、『婦人公論』本誌記事への感想など、愛読者からのお手紙を紹介する「読者のひろば」。たくさんの記事が掲載される婦人公論のなかでも、人気の高いコーナーの一つです。今回ご紹介するのは神奈川県の70代の方からのお便り。ある日、近所の空き家から、みゃあみゃあと猫が鳴く声が聞こえてきて――。
近所の野良猫たち
わが家の庭に、10歳ぐらいと思われる野良猫が棲み着いています。茶トラのオスで、孫が「ムギ」と命名しました。野良猫なので家の中には入りませんが、朝、私たちが起きたのがわかると、玄関で餌をもらえるまで待っています。
わが家は80段の階段を上った先にあり、近隣には空き家もあるような場所です。その空き家のひとつに、ムギとは別の痩せたキジトラの猫が棲み着いていました。
ある日、みゃあみゃあと猫が鳴く声が聞こえ空き家に行ってみると、その痩せた猫が4匹の子猫におっぱいをあげていました。母猫の近くには大柄なオス猫が。母猫のきょうだいのようで、子猫たちもなついているように見えます。
やがて子猫たちも大きく育ち、これ以上猫が増えたら大変なので、去勢手術を受けさせることに。ご近所に声をかけたら、3軒からカンパをしていただけました。
子猫はオス2匹とメス2匹。カンパをしてくれた方のひとりが、メスの子猫を1匹引きとりました。オス猫たちは縄張りがあるのかやがていなくなり、母猫はうちのムギとも仲良くしています。
残されたメスの子猫は、引き続き空き家で暮らしていたので、しばらく私が餌をあげることに。
5年ほどたったころ、近所の家の玄関の前で母猫が亡くなっていました。その2年後には空き家にいたメスの子猫が亡くなって。
ひとりぼっちになったムギは寂しそうでしたが、最近ようやく元気を取り戻したのか、私たちが外に出ると目の前でゴロンと横になり、「撫でて」とアピールするように。
ムギが今年の冬も無事に乗り切って、いつまでも元気でいてくれることを願っています。