(写真提供:Photo AC)
高齢になると、迫りくる死を意識することも多くなります。しかし、長年高齢者医療の現場に携わってきた精神科医・和田秀樹先生は、「死を怖がるより、今を生きることに専心すれば、あなたのこれからの人生は確実に充実します」と語ります。そこで今回は、和田先生の著書『死ぬのも楽しみ 「いい人生だった」と最期に思うために必要なこと』から一部を抜粋し、高齢期を幸せに過ごすためのヒントをご紹介します。

感情の老化は老いを加速させる

私は常々、老いの中でいちばん注意しなければいけないのは感情の老化だと思っています。

年をとって体力や筋力が衰えていくのは誰でも気がつきますが、感情の老化は自分でも気がつかないことが多く、意欲や好奇心もなくなってきて、老いを加速させることが多いからです。

自由に気がつかなくなるというのも、感情の老化で説明できます。

好きなことをやっていいし、やりたいことをやっていいのに自分で思いつきません。心の底から笑ったり楽しんだりといった、溌溂とした感情が生まれてこなくなれば、家に閉じこもってぼんやりとテレビを見て過ごしたり、周囲の人の会話を聞いているだけになってしまいます。