2025年下半期(7月~12月)に『婦人公論.jp』で大きな反響を得た記事から、今あらためて読み直したい1本をお届けします。(公開日:2025年8月8日)
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私を幸福にしてくれる要素は四つある
老年に向けての幸福論などというものを改めて必要とするようになったのは、私たちの寿命が長くなったからである。
高齢まで生き延びた人たちが、もしも思考するという能力を残しているなら、それは大きな幸せだが、自分の意志もなしに長寿を与えられているとしたら、それは手放しで喜べることではない。
老年の幸福を、私は敢えて健康を別にして考えたいと思う。なぜなら健康は深酒、暴食、喫煙のような自分に責任のある要素を除くと、素質的な要素が多いから、自分の自由にならないのである。
そして健康という要素を除外しても、私を幸福にしてくれる要素は四つあるだろうという気がする。