自然界のありとあらゆる場所に存在する《菌》。人間の体にも数多くの常在菌がすみつき、そのバランスによって私たちの健康状態が決まります。腸内細菌研究の第一人者である内藤裕二先生に、正しい「菌活」について聞きました(構成:浦上泰栄)
ヒトは菌からさまざまな恩恵を受けている
春先は不安定な天候や、家族の進学・就職・転勤など生活環境の変化が多く、心身にストレスがかかりやすくなります。
すると自律神経が乱れ、腸内にいる細菌のバランスが崩れて免疫力が低下し、さまざまな不調や疾患を招くことに。春こそ、健康の要である「腸」の働きを活性化して、ストレスに強い心と体をつくる時季といえるでしょう。
ヒトの腸内や口腔内、皮膚などには数百兆~1000兆個の常在菌が生息しています。なかでも心身の健康を守るうえで重要な役割を担っているのが、ビフィズス菌や乳酸菌をはじめとする腸内細菌。
大腸にすみつく細菌が、胃や小腸で消化・吸収されなかった未消化物(主に食物繊維)を分解・発酵させ、エネルギーやビタミン、短鎖脂肪酸などの有用な代謝物質を生み出します。そのおかげで、私たちはさまざまな健康効果を得ることができるのです。