思い込みや確認不足などによって起こる「凡ミス」。誰にでも起こり得る可能性があるものですが、歴史を辿ってみると、たった一つの小さな「凡ミス」で世界を大きく変えてしまった人たちがいます。そこで今回は、クイズ作家・近藤仁美さんの著書『世界を変えた「凡ミス」図鑑:昔の人たち、やらかしすぎ!』から一部を抜粋し、笑えないけど笑ってしまう、歴史的「凡ミス」をご紹介します。
線を1本書き忘れてロケットが大爆発
NASA(アメリカ航空宇宙局)
1962年7月22日、アメリカ・フロリダ州のケープカナベラル発射場では、待望の無人ロケット打ち上げ計画が進行していた。
輝くロケットに搭載されたのは、金星探査船・マリナー1号。「マリナー」とは「水夫」の意で、その名のとおり、広大な宇宙の海を地球のお隣・金星まで旅することが予定されていた。
人類は当時、金星の本当の姿を知らなかった。地球より太陽に近いがゆえに灼熱の大地なのか、はたまたローマ神話のヴィーナスにたとえられるだけあって美しく豊かな場所なのか。
マリナー1号は、そんな金星のそばを通り抜け、金星の表面温度や大気の組成・磁場などを測定することが期待されていた。