(写真提供:Photo AC)
「ラーメンを食べると太る」「好きだけれど、健康のために頻繁には食べないようにしている」…そんな方もいらっしゃるのではないでしょうか。「『不健康の代名詞』のように扱われてきたラーメンは、高齢者医療の視点から見直すと、実はまったく違う姿が見えてくる。ラーメンは悪役ではなく、頼れる栄養補完食にできる」と断言するのは、精神科医であり、ご自身もラーメンを愛食されるという和田秀樹先生です。そこで今回は和田先生の著書『ラーメンと健康 「炭水化物=悪」ではない』より一部を抜粋し、「和田式・ラーメン健康法」をお届けします。

脳を若返らせる「ラー活」という趣味

私たちの脳、特に意欲や創造性を司る前頭葉は、非常に怠け者な一面を持っています。毎日同じことの繰り返し、つまりルーティン化された生活を送っていると、前頭葉は「考える必要がない」と判断し、どんどんサボり始めてしまうのです。家に閉じこもり、毎日同じ景色を見ているだけでは、脳はあっという間に老化してしまいます。では、どうすれば脳をいつまでも若々しくいさせることができるのでしょうか。答えはシンプルです。それは、「いつもと違う、新しい体験をすること」に尽きます。

たとえば、新しい景色を見る、意識的に少し「面倒なこと」に挑戦するのも効果的です。普段やらない料理に挑戦する、いつもと違う道を歩く、新しい趣味を始める。こうした自動化されていない作業に取り組むことで、前頭葉は計画を立て、実行するためにフル回転で活性化するのです。

そして、この新しい体験と面倒なことへの挑戦を、手軽に、そして楽しく実践できるのが、ラーメン屋さん巡り、すなわち「ラー活」なのです。ラーメンは一杯1000円前後と手ごろな価格帯であるため、誰もが経済的な負担をそれほど気にせず、新しい体験を始めやすいという大きなメリットがあります。

「今日はどの店に行こうか」「この店は醤油が有名らしい」「駅からどうやって行けば一番近いだろう」。ガイドブックやスマートフォンを片手に、次に行く店を探し、計画を立てる。そして、自分の足で店まで歩き、新しい味と出会う。この一連の行動こそが、前頭葉に最高の刺激を与えてくれます。日本ほど、多種多様なラーメン屋さんを試せる国は他にありません。ぜひ「行きつけではない店」の暖簾をくぐってみてください。その小さな冒険が、あなたの脳をいつまでも若々しく保ってくれるはずです。