写真提供:『いくつになっても、おいしく美しく食べる 78歳、シェ松尾元オーナーシェフの食事術』(KADOKAWA/撮影:邑口京一郎・スタイリング:佐々木カナコ)
2025年に大病を患い、一度に食べられる量が減ってやせてしまったという「シェ松尾」元オーナーシェフの松尾幸造さん。「少量でも栄養のある食事を」という医師の言葉が、食事についてあらためて考えるきっかけになったと話します。そんな松尾シェフが、シニアのために、フランス料理の技法を応用し、少量でもしっかり栄養がとれ、おいしく食べられるレシピを考案。『いくつになっても、おいしく美しく食べる 78歳、シェ松尾元オーナーシェフの食事術』より、一部を抜粋して紹介します。

刺身はたたく、マリネする

高齢者が多くとったほうがいい栄養素としてあげられるのがたんぱく質とビタミンDです。魚は良質なたんぱく質に加え、骨の強化や免疫機能にも効果のあるビタミンDも多く含みます。

そんな魚を手軽に食べられるのが刺身。そのまましょうゆとわさびで食べてもいいですが、ひと手間加えると体にやさしく、さらにおいしい、目にも麗しい一皿に生まれ変わります。

刺身を包丁で細かく刻んだり、たたいたりすることで、繊維が壊れてやわらかくなり、調味料とからみやすくなります。歯の力が弱くなってきた方や消化の負担を減らしたい場合に有効です。

また、塩や昆布でマリネすることで、魚の味わいが鮮やかに引き出されます。淡白な魚ほどマリネすることで味わいが増します。

今回使った魚のほかに、いわし、ぶり、平目、かつおなどもおすすめです。