「舞台をやってないと、役者としての能力が低下していく気がするんです。マネージャーにも、スケジュールさえ合うなら1年に1~2回は舞台をやりたいと伝えています」(撮影◎本社・中島正晶)
2022年4月に、青柳翔さん主演のパルコ・プロデュース『三十郎大活劇』が上演される。脚本・鈴木聡、演出・ラサール石井が描く、一夜にして銀幕スターに駆け上がった若者・紅三十郎の物語。主演をつとめる青柳さんは、この役にどう臨むのか(撮影◎本社・中島正晶)

舞台への出演は筋トレのような感覚

映画・ドラマ・歌、そして舞台と、幅広いジャンルで活躍中の青柳翔さん。自身が所属する劇団EXILEの公演はもちろん、サイモン・ゴドウィン演出の『ハムレット』、こまつ座 第133回公演『人間合格』など、外部の舞台へも精力的に立ち続けている。青柳さんにとって舞台への出演は、「筋トレのような感覚」なのだという。

「舞台をやってないと、役者としての能力が低下していく気がするんです。体も脳も。マネージャーにも、スケジュールさえ合うなら1年に1~2回は舞台をやりたいと伝えています」

コロナ禍での舞台は、急遽上演の中止が決まったり延期になったりと、社会の状況に大きく左右される。時には観客数の制限により、空席が目立つ舞台に立たなくてはならないことも。

「舞台上で声を出すと、大体どれくらい空席になっているかわかるんですよ。もちろんそれは仕方がないことなんですけど。僕自身はお芝居をしている最中に、お客さんの反応をさほど気にするほうではないのですが、正直、客席から伝わってくる熱は、1席空くと寂しくなっちゃうところがあるので……。舞台というのは、お客さんがいるから演じられるし、『あの時こんな反応だったから次はこうしてみよう』というように、客席の反応が作品を良くする可能性もあるものです。観客と一緒に作っていけるのも舞台の醍醐味なので、1日も早く、この状況が収まってくれるといいなあと思いますね」