老後の備えを考えるときは、まず最初に現状把握を(提供:photoAC)
生涯未婚率は年々高くなる中、おひとりさま老後へ備えてするべきこととは。経済ジャーナリストの荻原博子さんは、「ひとりだからこそ将来プランの再確認が必要」と指摘します。特に保険料を見直すことが大切らしく――。

おひとりさまの老後の実態とは?

●夫の言い分
老後のひとり暮らしは、寂しくない?何ならよりを戻してもいいけど?

●妻のホンネ
お気づかいありがとう。でも心配いらないわ。私はひとりのほうが気楽だから。

これからは、独り身で老後を迎える女性が、ますます増えそうです。

2020年の国政調査を見ると、50歳の時点での未婚率(生涯未婚率)は、男性が28.3%、女性が17.8%と、男性の約3人に1人、女性の約5人に1人が、生涯独身でいるという時代になっています。いまの状況のままいくと、2040年には男性の30%、女性の20%が、一生結婚しないということになるでしょう。

しかも、これは50歳まで一度も結婚したことのない人の比率ですから、夫と離婚したとか死別したという人まで含めると、独身比率はもっと上がるはずです。

「独身貴族」という言葉があります。独身だと、養うべき家族もいないので、稼いだおカネがすべて自分のものになる。そのため、まるで貴族のように優雅な暮らしができるということを示す言葉です。