(写真提供:Photo AC)
今、世界的な問題になっている「食品ロス」。使い切れずに捨てられた食材が、地球環境の負荷になっています。いますぐ家庭でできる取り組みをはじめてみませんか?(構成◎内山靖子 イラスト◎オオカワアヤ)

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買い方と保存法を見直そう

各家庭でできることは、まずは買い物の習慣を変えること。買い物に行く前に、必ず冷蔵庫の中をチェックしましょう。そうすれば、にんじんがあるのにまたにんじんを買うような《ダブり買い》で食材をあまらせることもありません。

また、「お得だから」という考え方も捨てましょう。夫婦2人の家庭なら、キャベツは半分か4分の1で十分です。丸ごと1個買ってしまうと、結局捨てる羽目になりかねません。麺つゆなどの調味料も、1L入りのボトルよりも、少量サイズのものを買ったほうが賞味期限内に使い切れます。現在の家族の人数に合わせて、使い切れる量だけ買うほうが、むしろ「お得」というわけです。

そして、保存方法を見直すことも大切です。とくに野菜の場合は、保存方法を変えるだけで瑞々しい状態を長く保てます。工夫次第で美味しく食べられるものをみすみすゴミにしてしまうのは、お金を捨てているのと同じこと。それに、環境にも悪影響を及ぼすことを知っていますか? 生ゴミには水分が含まれているので、焼却場で燃やすときに紙ゴミの倍の時間がかかり、その際に生じる熱や温室効果ガスが地球温暖化を促すひとつの原因になっていると言われているのです。

すぐにでも取り入れてほしい、野菜を長持ちさせる保存法や、捨てがちな部位を美味しく食べるレシピ、あまりがちな調味料の活用法。買ってきた食品を最後まで美味しく食べ切って、家計にも環境にも優しい生活に、ぜひ取り組んでみてください。