定年退職などをきっかけに生きがいを失い「何をしたらいいのかわからない」「やりたいことがない」と悩む方も多くいらっしゃるのではないでしょうか。そのようななか「いくつになったって、誰だって、やりたいことや好きなことは見つかります」と語るのは、役者や芸術家など多方面で活躍している片岡鶴太郎さん。その片岡さん「魂が感じる好きなことをやれ」と言っていて――。
稼ぐことよりも魂が歓喜する道へ
3人の息子たちに、小さい頃から常に言ってきたことがあります。
「好きなことをやれ」シンプルに、この一つです。
それも、頭が考えた“好きなこと”ではなく、“魂が感じる好きなことをやれ”です。私自身、好きなことをやってきただけに、特に仕事に関しては好きなことじゃないと続かないと思っていましたから、そう言い続けてきました。
イヤなことを仕事にして、たとえ何千万ものお金を手に入れても、ストレスで大酒飲んだり遊びに大金を使ったり浪費してしまう。そんなことを生業にするのは、できれば避けたほうがいい。
好きなことが仕事にならなかったとしても、好きなことをやれば人間性、精神性を高められる。好きなことは、心を豊かにし、日々を支えてくれます。
だから、「お金よりもまず魂が歓喜することをしなさい」と言ってきました。ちなみに、恋愛でなければ味わえない喜怒哀楽がありますから「好きな女の子をつくれ」とも言ってきました。
恋が実った時の喜び、失恋した時のつらさ、悲しさ。そういった感情は恋愛でしか味わえませんから。また、彼らがまだ恋を知らない子供の頃から、異性に対して湧き上がる性の感情は変なものではない、ということも伝えてきました。
感情を大切にすることを教えていたからでしょうか。彼らが小さい頃から、なんでもオープンに話しあえる関係が築けていました。それは、息子たちの夢についてもです。