元和偃武

大坂の陣後の状況を、後世、「元和偃武」といった。

『徳川家康の決断――桶狭間から関ヶ原、大坂の陣まで10の選択』(著:本多隆成/中公新書)

「偃武(えんぶ)」とは武器をおさめて用いないことを意味するが、たしかに、それ以後は島原の乱を唯一の例外として、幕末まで二五〇年ほどにわたり大きな合戦はあとを絶った。

いわゆる「太平」の世がもたらされたのである。