「野球を楽しむ」ということ
考えてみれば、こんな時のためにただひたすら苦しいばっかりの練習を何年も積み重ねてきて…。
「きた!今だ!」ということかもしれない。
そんな時の頭の中は、凡退して敵陣の大歓声に包まれながら崩れ落ちる自分をイメージするわけがない。
「いける!」と思って打席に立っているのだ。
これが「野球を楽しむ」ということなのかもしれないと、私は今年とても強く感じた。
2人の息子達が野球をやる中で、調子のいい時よりうまくいかない時のほうが圧倒的に多い。
辞めることは一瞬でできるけれど、ひたすらできないことをできるように頑張ること、絶対に背番号をもらってベンチに入ることを目指して練習すること、焦る気持ちを抑えて自分のことに集中すること。
こんなことをもう勘弁してくれ!というほどやり通した先に、どこかで必ず千載一遇の機会が巡ってくる。そのとき、
「おれ、もうホントに頑張ったし。」
と思えることこそが自身の御守りになって、「その時」を楽しませてくれるのかもしれない。