金のネックレスが15万になった!
金価格高騰の今、使わなくなった貴金属をリサイクルショップに持ち込んで現金化するのも、貯め活になる。会社員時代に買った金のアクセサリーが予想以上の高値で売れたと喜ぶのは、ヨウコさん(75歳)だ。
「今年の夏、キッチンの引き出しを整理した際、奥から金色のコインが出てきたんです。会社員時代に1万~2万円ほどで買った、表にエリザベス女王、裏に猫の刻印があるペンダントトップ。ちょうど遊びに来ていた娘にあげようとしたら、『ダサいからいらない』と言われました(笑)」
ヨウコさんが処分しようとしたら、娘が「ちょっと待って。もしも本物の金だったら今は高く売れるよ」と。どうせならほかの貴金属も一緒に処分しようと、押し入れの中にしまっていたアクセサリーボックスを引っ張り出してみた。
ボックスの中には明らかなイミテーションや、本物のダイヤの指輪などが混在している。そんななか母娘が色めき立ったのは、宝石のまわりに金の装飾が施された指輪を2つ見つけたときだ。
「昔、羽振りがいい男性からいただいたものなんですが、その男性とは今は疎遠なので気遣いは不要。娘と『これは高く売れそうだね』とニヤニヤしました」
娘が「複数の貴金属買い取り店を回って見積もりを取ったほうがいい」と言うので、一緒に、地元の百貨店内にある某チェーン店に向かうことになった。
「ペンダントトップは、イギリス政府が毎年発行しているものらしく18金。チェーンは後から別に買ったものでしたが、こちらはなんと24金。この2つで15万円になりました。一方、男性からもらった指輪は期待したほど高値にならず、2つで5万円。デザインが古い指輪は、土台の金やプラチナにしか値がつきませんでした」
結果、査定総額は29万円。そこでヨウコさんが「もう一声!」と粘り、30万円で買い取ってもらった。「娘が付いてきてくれたから、強気で交渉できた」と、振り返るヨウコさん。査定後、娘と豪華なランチを楽しんだという。
「臨時収入でホクホクです(笑)。金が高騰している時期だったのでラッキーでした。とはいえ、無駄遣いは禁物。大半は貯金に回しました。次は手つかずの納戸を片づけて、何か売れるものを見つけたいです」
そう語るヨウコさんの笑顔は輝いていた。
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多少お金を節約できたとしても、そのためにイライラしたり、家庭の雰囲気が悪くなったりしては本末転倒。その点、今回話を聞いた人たちは、無理をせず、充実感を得ながら貯めている印象を受けた。
物価高に翻弄される年の瀬。自分らしく貯め活をして、心も懐もあたたかく過ごしたい。