「自分の考えについて思考すると、私たちはその考えについて判断や批判を始め、あらゆる種類の感情的な苦しみを経験するのです」(写真提供◎photoAC)

思考はネガティブな感情を引き起こす

思考することが私たちのすべての苦しみの根源だと私が言う理由はここにあります。

いくら稼いでみたいかという当初の考えは、いくら稼いでみたいかという考えについてあなたが「思考」を巡らせるまでは、何の苦しみも引き起こしませんでした。

自分の「考え」について考えたり判断したりする必要はありません。それは私たちのためになりません。

思考することは自分の役に立っていると思うかもしれませんが、実際は思考することによって、こうしたネガティブで好ましくない感情を抱き、なぜそれができないのか、なぜそれを望むべきでないのかという理由をこしらえてしまうだけなのです。

唯一役に立ったのは、私が最初にいくら稼いでみたいか尋ねたときにあなたの頭に浮かんだ最初の考えだけです。その後に考えたことはすべて破壊的で役に立ちませんでした。

 

※本稿は、『考えすぎない練習』(ディスカヴァー・トゥエンティワン)の一部を再編集したものです。


考えすぎない練習』(著:ジョセフ・グエン、翻訳:矢島 麻里子/ディスカヴァー・トゥエンティワン)

あなたを苦しめる悩みや不安の根本原因は「考えすぎ」にありました。本書では、あらゆる心理的・感情的な苦しみの根本的な原因を明らかにし、解決する方法を紹介。
著者からの問いかけに答えたり簡単なワークを行うことで、ネガティブな思考や感情を手放し、心の自由を手に入れることができます。
仕事や人間関係に息苦しさを感じるときや、人生に迷いがあるとき、そしてさらなる成長を目指すときに読みたい一冊です。