老後の不安対策!節約もゲーム感覚で
樋口 いつになっても老後のご機嫌を損なう2大不安は、やはりお金と健康の問題でしょう。私は以前から女性の就労や年金問題に着目し、将来「貧乏ばあさん」にならないように備えようと提唱してきましたが、現実は厳しい。
「老後は不安、楽しくない」という方もいらっしゃいます。今日は、経済に明るい荻原さんに、この物価高時代にご機嫌でいるコツをぜひおうかがいしたいのです。
荻原 物価や税金は上がり、給料や年金は減らされている。家計は本当に疲弊していて、「節約疲れ」は当然です。そこで私は、節約も楽しく感じるように工夫しています。たとえば食材を買うとき。冬はダイコンが旬だから、必ず葉っぱつきを選びます。そうすれば、ほうれん草などの菜っ葉類を買う分のお金が浮きますから。
樋口 ダイコンの葉は、すごく栄養があるそうですね。
荻原 そうなんです。さっと茹でて刻み、ご飯に混ぜて菜飯にするととってもおいしいし、炒めて鰹節を入れて炒り菜にしたり。私は食べることが好きなので、ダイコンの上のほうは鶏肉と煮ようかな、この部分は何にしようとか、いろいろ考えると楽しくなってくるんです。
樋口 私も最近は料理をしなくなりましたが、以前は節約メニューを考えつくと、「やったぁ!」と得意満面でした。
荻原 1回のお買い物の予算を、たとえば1000円と決め、どうすれば安く買えるか考える。もし156円浮いたら、それを広口の瓶に入れるんです。チャリンと入れたコインが貯まってくると、「おぉ、けっこう努力してるな」とうれしくなります。
樋口 なるほど。瓶に入れて「見える化」するのが大事なのね。
荻原 そうそう。小銭で瓶がいっぱいになったら自分へのご褒美としておいしいものを食べに行く、とか。ゲーム感覚ですると節約が楽しくなりますよ。