いろんな生き方に挑戦

和田 今、高齢者のなかにも、SNSやYouTubeで趣味や生活の知恵を発信する方も出てきました。

認知症になった方も、地域の勉強会などに招かれて、認知症になってもこんなふうに生活を楽しんでいますということを語り始めています。

高齢者がそういうことを発信してくれることで、「年をとるといろんなことができなくなる」という誤解を解くことにつながっていくと思います。

樋口 そうですね。「高齢者」とひとくくりにしてほしくないというならば、高齢者自身ももっといろんな生き方に挑戦していいと思いますね。

個性に満ち溢れ、輝きを増す高齢期。人生の本番はこれからかも! 痛む腰をさすりながら、そう思っていますよ。

※本稿は、『うまく老いる 楽しげに90歳の壁を乗り越えるコツ』(講談社)の一部を再編集したものです。


うまく老いる 楽しげに90歳の壁を乗り越えるコツ』(著:樋口恵子・和田秀樹/講談社)

老いを怖い、つらいとすごすより、高齢期を自分らしく自由に生きるチャンス到来と頭を切り替えたいものです。

60代、70代、80代と、樋口先生の赤裸々で痛快な老いの実況中継に、6000人以上の高齢者を診てきた和田先生が、心と体の両面から「幸せになる」秘訣を解説。