当時の貴族の恋愛は「政治的・経済的な行為」

当時の貴族の恋愛は、男が女性のもとに通う「招婿婚」です。女性の側に主導権がある。

そして女性の親は、お気に入りの婿を全力でバックアップします。

ですので出世を目論む男は、単に好きだ嫌いだ、などとは言っていられません。女性と婚姻するとは、お目当ての女性の心をゲットすると同時に、女性のお父さんの援助をがっつり引き出すという「政治的・経済的な行為」だったのです。

こうしてみると、まひろはつらい。彼女はともかく、お父さんがふさわしくなかった。

たしかに藤原為時は学者であって、ドラマで描かれているように、内面も素晴らしかったかもしれない。けれども、政治的・経済的に婿をどれだけ援助できるかといえば・・・

無力。そして学者というのは、今も昔もそんなものです。(泣)