家事は「無意識のリハビリ」

家事は、「無意識のリハビリ」です。

たとえば、洗濯物を干すと、腕を上に伸ばす動作や、洗濯物を掛ける際のバランスを保つことで、上腕二頭筋(じょうわんにとうきん)・三頭筋(さんとうきん)、広背筋(こうはいきん)といった腕や背中の筋肉が鍛えられます。

『こうして、人は老いていく 衰えていく体との上手なつきあい方』(著:上村理絵/アスコム)

掃除機をかければ、歩く動作や掃除機を前後に動かすことで、大腿四頭筋、ハムストリングス、腹筋群、背筋、体幹筋群などが鍛えられるのです。

家事をしなくなるということは、そういった筋肉を鍛える機会を奪うことになり、その分、筋力は衰えてしまいます。

体が衰えてきている人ほど、体を動かさなくては危険です。

「時間がかかってもいいから、身の回りのことは自分でするようにしないと、体が弱っていきますよ」と松崎さんにお伝えして、家事の分担を娘さんとしっかり話し合うようにお願いしました。