信頼できる相手か条件で選ぶ

そんななか、出会いのきっかけとして増えているのが「マッチングアプリ」です。21年の調査では、インターネットを介して知り合った夫婦が婚姻カップルの約14%を占めました。

アプリが従来の恋愛結婚と異なるのは、条件から入ること。そのため、恋愛感情が芽生える前に、子育てや共同生活を送るうえで信頼し合えそうな相手との結婚を決める人が増えたようです。

また、これからの時代、必ずしも婚姻という形にこだわる必要はないのかもしれません。婚姻届を出さない事実婚も増えていますし、当事者同士が同姓か別姓かを選べる「選択的夫婦別姓」の法制化や、LGBTQなど性的マイノリティ、同性同士のカップルに対する法的保障を求める動きも盛んになっています。

多様な恋愛・結婚が認められる社会を作るためには、私たち大人が価値観をアップデートしていくことも大切です。

かつて結婚は「永久就職」などと呼ばれましたが、時代は変わりました。23年の生涯未婚率は男性が約28%、女性が約18%、離婚率は約35%です。特に日本人女性は男性より平均寿命が6歳ほど長く、おひとりさまになる可能性が高い。

これからは結婚するしないにかかわらず、お互いに助け合える人間同士のゆるやかなつながりやパートナーの存在が重要になる時代がやってくるのではないでしょうか。