フードファディズムの問題点

フードファディズムとは、群馬大学名誉教授の高橋久仁子が紹介した考え方で、「食物や栄養が健康や病気に与える影響を誇大に信奉すること」です。

下図はフードファディズムの問題点を表しています。

<『一般教養としてのサプリメント学』より>

(1)は健康によいという食品を食卓にどんどん増やしていけば、肥満につながるということです。何かを増やしたら、何かを減らさないといけません。

(2)は健康にいいものを食べているから自分は健康であるという錯覚でしょう。

『一般教養としてのサプリメント学』(著:杉浦克己/草思社)

(3)は安全性の確認が必要ということ、(4)は例えば親が動物性食品を食べない主義であっても、子どもの成長には多様な食品を摂らせたほうがよいということ、(5)は何らかの食品は危ないといって、その代替物として高価な食品を売りつけるような詐欺的商法があったとして、それを信じて加担してしまうこと、(6)は期待と不安で情報操作され、群集心理も影響して右往左往すること、(7)は「がん」に効くというような健康食品を信じて、適切な医療を受けないこと等を表しています。