なぜ「止めに入る」のか

この「止めに入る」ということが、なぜ起こるのかというと、かくれ繊細さんがうかれて調子に乗ってしまわないためのブレーキ役が必要だからです。

このブレーキ役は、あなたのおそらく幼い頃から、調子に乗った時(これが「アクセル」です)に、痛い目にあった経験からつくられたものです。

(写真提供:Photo AC)

アクセルをふかしすぎて誰かに戒(いまし)められたり、自分が猛烈に恥ずかしくなったという経験があったためです。

その時の猛烈に恥ずかしいという痛みを体が覚えているので、もう二度とそういう体験をしないために、ブレーキをかけてくれる力も、あなたの体に備え付けられています。

つまりアクセルが強く踏まれる(調子に乗る)やいなや、ブレーキ(自分を止める、ダメ出しをする)も踏まれるようになっているのです。かくれ繊細さんのアクセルとブレーキは、自動的に稼働するんですね。

かくれ繊細さんの場合はそのどちらも強い力ですから、両方いっぺんに踏み込まれると簡単に疲れてしまうのです。

アクセル:サービス精神を発揮。「皆と楽しくしていたい! 自分が楽しませる!」

ブレーキ:自分をたしなめる。「だからあなたはダメなのよ!」